混乱からの教訓
サプライチェーンは長期にわたって拡大が続き、効率化され、世界経済を円滑に動かすマジックのようでした。より低価格の商品を届け、選択肢を拡大させ、さらなる経済成長を実現してきました。しかし、コロナ禍を受け、多くのチェーンは身動きできない状況に陥りました。
2023年においても、多くの企業は依然として、大規模なシステムの混乱から立ち直ろうとしている状況です。ウクライナ危機や南シナ海の緊張によって新たな不確実性が増す中、より強靭なサプライチェーンを構築することはますます困難な課題となっています。
各業界の対応
このように変化した環境で、企業がどのように状況を好転させようとしているかを把握するため、当社は食品・飲料から半導体まで、主要な8分野のリスクおよびサプライチェーンリーダーについて調査しました。サプライチェーンリーダーはどのように再構築を進めているのでしょうか? 直面している主な課題やリスクはどのようなものでしょうか? そして、未来のサプライチェーンはどのような姿になるでしょうか。
ネットワークを見直し、再構築する
この危機の中、ほとんどの企業が予想以上に大規模なサプライチェーンの損失に見舞われていたことが明らかになりました。その結果、大半の企業は現在、自社のサプライチェーンを見直し、複雑さとリスクを軽減し、レジリエンスを高めるためのさまざまなソリューションを検討しています。
しかし、慢性的な労働力や原材料の不足、地政学的リスクや気候リスクなどの外的要因、代替サプライヤーの不足など、企業は大きな障害に直面しています。多くの企業にとって、サプライチェーンのリンクと脆弱性をすべて十分に透明化することさえ難しい課題となっています。
しかし、このような問題に取り組み、システムの簡素化と安全性確保のための対策を講じている企業は、強靭化されたサプライチェーンによるメリットを享受しています。サプライチェーンは将来のショックに対しより高い耐性を備えている可能性があります。
このレポートでは、本サーベイの主なグローバル調査結果を取り上げています。本レポートに続き、各業界の結果を詳述した業界別のレポートを2023年に公開予定です。
主な調査結果

損失は予想以上 —しかし主に短期的
企業リーダーの約3分の2(65%) は、コロナ禍のコストの算出を継続しており、サプライチェーンに関連する損失が過去2年間、予想を上回っている、あるいは大幅に上回っていると回答しています。
しかし、過半数(58%) は、長期的な損失(25%) よりも、短期的な売上損失を引き起こす混乱について懸念しています。

企業はレジリエンスを高める対策を講じている
コロナ禍への対応として、 65%はサプライチェーンマネジメントのアプローチを改善しています。さらに18%は完全にアプローチを変革しています。 58%は今後1年で大幅な変更を実施する予定です。
サプライヤーとの協働に重点が置かれています:53%は、サプライチェーンマネジメントを改善する絶好の機会であると評価しています。